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快適な住宅づくりの基礎 -

高断熱工法と熱貫流率。

コンピューターによる結露シミュレーション

「ソトダン&ウインドシステム」は、予めコンピュータによって結露シュミレーションが行われ、 結露の発生を確実に抑える施工法がとられています。 結露の発生を押さえ住宅の断熱性能を知るめには、その住宅の熱貫流率を知る必要があります。

住宅の断熱性能はどのようにしてあらわすのか? 

熱貫流

熱貫流率とは。

建物の壁や床など各部分で、その両側の温度差を1 ℃とした場合、 1m2の広さについて1時間に何キロカロリーの熱が流れるかを示した値で、 この値が大きいほど建物は熱を良く伝えるので室内が外部の影響を受けやすくなります。

熱貫流率(k):壁や床の断熱性能を示す指標(単位:kcal/m²・h・°C)


熱貫流率の計算法。

K = 1 ÷ Ri + ( R1 + R2 + ・・・・+ Rn )+ Ro

Ri
室内側熱伝達抵抗(室内空気と住宅部分の室内表面間において、温度差摂氏1度の場合、 1時間に面積1平方メートルの部分を伝わる熱量をキロカロリーで表した数値の逆数)
Rn
住宅の部分を構成する各材料又は空気層の熱抵抗(温度差摂氏1度の場合、 1時間に面積1平方メートルの部分を貫流する熱量をキロカロリーで表した数値の逆数)
Ro
室外側熱伝達抵抗(室外空気と住宅部分の室外表面間において、温度差摂氏1度の場合、 1時間に表面積1平方メートル当たり伝わる熱量をキロカロリーで表した数値の逆数)
■熱貫流率の一例。
  材料の種類 熱貫流率(単位:w/h・°C)
外壁 石こうボード 12mm
グラスウール 10kg×50mm
合板 9mm
0.47
石こうボード 12mm
グラスウール 10kg×100mm
合板 9mm
0.35
石こうボード 12mm
発泡ウレタン100mm
0.33
天井 セルローズファイバー
ブローイング 200mm
3.14
樹脂サッシ
透明ペアガラス(3+6+3)
3.49
(アルミ+樹脂+アルミ)サッシ
透明ペアガラス(3+6+3)
2.67
樹脂サッシ
遮熱断熱複層ガラス(3+12+3)
1.7

気密係数・熱損失係数、日射取得係数、熱貫流率で住宅性能が決まる。

住宅は、以上のような熱環境や気密性能など総合的な性能の集積の評価でその住宅の性能が決定されます。 特に重要な要素は、開口部からの日射の取得や熱の流出です。従って開口部の役割は、かなり重要な物になってきます。 開口部からの日射取得を無視して建てられた住宅は、 いかに良質の素材を使用して建てられたとしても目標の性能が出ないということになります。 デザインを優先したいという場合もありますが、科学的な根拠のあるシュミレーションをして最良の住宅を建てるべきだと考えます。

■開口部の熱貫流率に関する基準。
熱貫流率(単位:1m²1°CにつきW)
地域別(地区) I II III IV V VI
次世代省エネルギー基準 1.3 1.5 2.0 2.2 2.2 2.7

※開口部の熱貫流率が地域区分に応じ上記の表の数値以下であること。

■開口部の夏期日射侵入率に関する基準。
夏期日射侵入率(単位:1m²1°CにつきW)
地域別(地区) I II III IV V VI
窓の方位 真北±30°の方位 0.52 0.52 0.55 0.55 0.55 0.6
上記以外の方位 0.62 0.62 0.45 0.45 0.45 0.4

※上記表に掲げる窓が面する方位の区分に応じて該当する窓の全て (直達光が入射する天窓以外の面積が延べ面積に0.04を乗じて得た値に満たない小窓を除く。) の夏期日射侵入率(入射する夏期日射量に対する室内に侵入する夏期日射量の割合をいう。) を面積加重平均した値が上記表の数値以下であること。

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