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快適な住宅づくりの基礎 -

くつろぎの家・F邸 (株)松井建設

外構全体の50%以上を緑化した外張り断熱の住宅
住宅履歴を蓄積する先進的なサービスも活用

くつろぎの家・F邸(愛媛県伊予郡)
用途地域:第1種低層住居専用地域
省エネルギー区分:IV
構造・構法:木造・在来構法
階数:地上2階
敷地面積:433m2
建築面積:134m2
延床面積:139m2

松井建設が手がけた「くつろぎの家・F邸」は、子どもが独立したあとの夫婦が二人の生活のために建て替えた住宅だ。 高い環境性能を備えており、CASBEE-戸建でSランクを取得した。
 断熱性能を向上させるため、硬質ウレタンフォーム製のボードを用いた外張り断熱工法を採用している。 この硬質ウレタンボードは熱伝導率0.024W/(m・k)という優れた断熱性能を備えており、 厚さ25mmでグラスウール47mm相当の断熱効果を発揮する。 加えて、開口部には日射侵入率0.39の遮熱型LOW−Eガラスを採用した。

住宅設備を選ぶ際にも環境性能を重視している。 給湯には高効率給湯器エコキュートを使用し、浴室には断熱タイプの浴槽を設置した。 冷暖房にはAPF(通年エネルギー消費効率)5.3のエアコンを導入し、 照明や家電機器にもエネルギー効率の高い製品を採用した。 節水にも配慮し、トイレや食器洗浄機には節水効果の高い設備を導入、 散水には敷地内の井戸水を利用する。

植栽を利用し日射を遮蔽、照り返しも軽減

無垢の床材や自然素材の塗り壁を採用した。

「くつろぎの家・F邸」は郊外の閑静な住宅地に立地。 居住している方の趣味がガーデニングということもあり、建て替え前から鳥や虫が多く集まる庭を備えていた。 この良好な環境を維持し、自然と調和することをコンセプトとして建て替えを行った。
 既設の高木(もくれん)を中心に植栽プランを計画、 野鳥などの餌場、隠れ場所として、外構面積全体の50%以上を緑化している。 また、景観への配慮や生態系を豊かにするという目的以外にも、 日射を制御するために植栽を活用している。 例えば、南面にパーゴラを設置し夏場の日射を遮蔽、芝生を植えることで照り返しを軽減すると いった工夫を施し、夏場の冷房負荷を低減する。 また、ゴミの分別スペースを設置。生ゴミは堆肥化しガーデニングに活用してもらう。

住宅の長期使用にむけて先導的な住宅履歴情報サービスを導入

「Smile住宅安心ネットワーク」のサービス(有料)を活用し、引渡し後の維持管理に関する品質の向上を図っている。 このサービスは、入会時に住宅履歴情報を作成、その後は年に1回、検査員が住宅の状態を点検するというもの。 その際に補修に関するアドバイスを実施。実際に補修を行った場合はその都度、住宅履歴情報を更新していく。 また、トラブルが起こった際には専任のサポーターが対応し、解決を支援する。
同社では施主に「Smile住宅安心ネットワーク」の会員になってもらうことで 維持・管理の質を高め、住宅履歴情報の蓄積を図っている。 なお、このサービスは国土交通省の「平成21年度第2回長期優良住宅先導的モデル事業」に採択されている。

自立循環型住宅 実践例1
  1. パッシブデザインハウス (株)オガサワラ
  2. 風のある春・夏・秋の日
  3. 冬の日
  4. 風のない梅雨・夏の日
自立循環型住宅 実践例2
  1. 自立循環型住宅を目指して (有)小松工務店
  2. 環境
  3. 日射収得・遮蔽イメージ
  4. 建物の性能
自立循環型住宅 実践例3
  1. 自立循環型住宅を目指して (有)浜口工務店
  2. 自立循環型住宅の三本柱
  3. A自然エネルギー活用技術
  4. B建物外皮の熱遮断技術
  5. C省エネルギー設備技術
  6. エネルギー削減率 結果
CASBEE 実践例1
  1. くつろぎの家・F邸 (株)松井建設
  2. CASBEE-戸建ての評価結果(自己評価)
CASBEE 実践例2
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CASBEE 実践例3
  1. 木造ドミノ徳島展示場 (株)セイコーハウジング
  2. CASBEE-戸建ての評価結果
快適な住環境を作るために
  1. 高性能な住宅を造ったはずなのに?
  2. 熱の性質
  3. 緑のカーテンをつくろう
  4. 気流が体感温度に与える影響
  5. まとめ

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