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快適な住宅づくりの基礎 -

木造ドミノ徳島展示場 (株)セイコーハウジング

パッシブソーラーシステムを搭載したQ値1.8の家
家庭内消費エネルギーの60%を削減

木造ドミノ徳島展示場(徳島県徳島市)
用途地域:第1種居住専用地域
省エネルギー区分:IV
構造・構法:木造軸組構法
階数:地上2階
敷地面積:220m2
建築面積:69m2
延床面積:132m2

セイコーハウジングが建築した「木造ドミノ徳島展示場」は、CASBEE-戸建においてSランクを取得している。BEE(すまいの環境効率)は、Sランクの基準である3.0を大幅に上回る8.2と評価された。この住宅でまず特徴的なのがQ値(熱損失係数)1.8という断熱性能の高さだ。

発泡フェノールフォーム製のボードを使用した外張り断熱工法を採用、さらには、開口部にLow-Eガラスをはめ込んだアルミと樹脂の複合サッシを使用し、断熱性能の向上を図っている。夏場の対策として遮熱にも配慮した。屋外側ではブラインドやオーニング、屋内側では遮熱ロールスクリーンやカーテンなどを活用し日射を遮断する。加えて、朝夕に日射が直角に近い角度で当たる西側・東側の壁と屋根面に遮熱シートを施工し、住宅内の気温上昇を抑制している。 また、換気時に直接外気を取り込むのではなく、一度床下を通して冷やした空気を取り入れる採涼換気システム「DOMAクール」を採用、換気による室温上昇を低減している。

また、換気時に直接外気を取り込むのではなく、 一度床下を通して冷やした空気を取り入れる採涼換気システム「DOMAクール」を採用、 換気による室温上昇を低減している冬場の対策としては、屋根の「集熱面」で暖められた空気を床下に送り込む パッシブソーラー設備を導入している。 暖められた空気の熱を床下の土間コンクリートに蓄熱し、暖房に利用する。 この設備により、暖房負荷を20%以上削減する。

エコキュートと太陽熱給湯でCO2排出量を33%削減

給湯時のエネルギー効率が高い点もこの住宅の特徴のひとつだ。太陽熱を暖房だけでなく給湯にも活用し、エネルギー消費量を削減する。 先述のパッシブソーラー設備は、冬場には床下に暖かい空気を送り込む暖房機器として機能する。その一方で、暖房の不要な季節には暖めた空気の熱を給湯に活用する。

森林認証を受けた徳島の県産材を活用

内装には県産木材、土佐和紙などの地産材料を活用している。

構造躯体、床合板、ウッドデッキには、徳島県の森林認証を受けた木材を使用した。この認証制度は「徳島県木材認証制度のためのガイドライン」に基づいて「産地認証」と「品質認証」を行うもの。木材が徳島県内で合法的に伐採され、「徳島県木材認証品質規格基準」を満たしていることを証明する。地元徳島の木材を使用することで木材流通時のCO2排出量を大幅に低減する。

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快適な住環境を作るために
  1. 高性能な住宅を造ったはずなのに?
  2. 熱の性質
  3. 緑のカーテンをつくろう
  4. 気流が体感温度に与える影響
  5. まとめ

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